ご無沙汰しております。
東京都練馬区中村北の税理士、田中慧です。
明けて3月17日の火曜日となり、令和7年分の確定申告期限が過ぎました。
実務上の裏技はありますが、e-Taxを使った所得税の確定申告(電子申告)の期限は完全に終わりました。
なんとか今年もすべて期限内に申告できました。
今回を振り返って見ると、確定申告書の提出時期について誤解している方が結構いらっしゃったなという印象です。
確定申告歴が長い個人事業主の方などはご存じかもしれませんが、独立したばかりの方などは税金の知識が浅いと思われますので、
今回は所得税の確定申告に関するQ&Aについて取り扱います。
1.確定申告書は2月16日から3月15日までの間にしか提出できないのか?
2.間違った内容で申告したらどうすれば良いのか?
3.納税はどうしたら良いのか?
答えはNOです。
確定申告書には、①納税が必要な確定所得申告書、損益通算しきれない損失等を翌年以降に繰越すための確定損失申告書、③源泉徴収税額等の還付を受けるための還付申告書の3種類がありますが、
すべて2月16日より前に提出できます。
根拠は以下の通りです。
(所得税基本通達120-2 2月15日以前に提出された確定申告書の受理)
その年分の確定申告書(法第122条第1項《還付等を受けるための申告》に規定する申告書を除く。)がその年の翌年2月15日以前に提出された場合には、
当該申告書は通則法第17条第2項《期限内申告》に規定する期限内申告書に該当するものとする。
この通達の目的を明らかにした所得税基本通達逐条解説によれば、2月16日より前に提出された申告書は厳密にいえば確定申告書には該当しませんが、
そのような申告書であっても所定の記載事項を満たしている場合には、納税者と国にとって特に支障がないため、
期限内に提出された申告書として取り扱うこととされています。
なお、還付申告書については、申告期限がそもそも定められていないため、この通達からは除かれています。
還付申告書については所得税が暦年課税方式であることから、理論上は納税義務の確定日(その年の12月31日)の翌日1月1日から提出できるものと考えられます。
実務上は、電子申告が主流であること及びe-Taxが年末年始にメンテナンスで休止することを考慮すると、最短で1月4日くらいから提出可能です。
申告期限はないものの、時効はあるため翌年1月1日から5年を経過する日までに提出する必要があります。(国税通則法第74条第1項 還付金等の消滅時効)
いずれにせよ確定申告書は2月16日前でも提出できますから、早く作成してさっさと申告してしまいましょう。
作成には売上と必要経費の領収書や請求書と、社会保険料等の各種控除証明書や医療費の領収書(又は「医療費のお知らせ」)などが必要になります。
私は早期作成・申告のために「確定申告用資料のご提出は早めにお願いします」と毎年12月くらいにお客様にアナウンスしています。
加えて弊所では、年内にご契約いただいた方のうち一定の要件を満たした方限定で、資料の早期提出を促すインセンティブを設けています。
もちろん、すべてを一度に提出する必要はありません。ご用意できたものから順次ご提出いただくことをお願いしております。
freeeなどのクラウド会計ソフトに売上及び必要経費の領収書などをアップロードしてヒモ付けしている場合には、基本的にこれらの証憑は提出不要です。
確定申告期限(3月15日)以前か後かによって対応が変わります。
- 確定申告期限以前の場合
申告期限内ならば何回でも申告ができ、最新の申告データが正しいものとして処理されます。(所基通120-4 同一人から2以上の申告書が提出された場合)
ただし、すでに納税してしまった又は還付金が入金されてしまっている場合には申告先の税務署にお問い合わせください。 - 確定申告期限後の場合
正しい納税額または還付額が当初申告額と比べて多くなったか少なくなったかで、以下の通り手続きが変わります。
①正しい納税額が当初申告額より多くなった場合(正しい還付額が当初申告額より少なくなった場合)
修正申告という手続きと追加納税が必要です。(詳しくはこちらをご覧ください。)
②正しい納税額が当初申告額より少なくなった場合(正しい還付額が当初申告額より多くなった場合)
更正の請求という手続きが必要です。(詳しくはこちらをご覧ください。)
確定申告期限内であればいつでも問題ありませんが、申告と納税は同時(同日)に行うのが原則です。
納付書を使う方法も税務署で支払うことも出来ますが、今は口座振替やインターネットバンキングなどの電子納税の方法が主流です。
①振替納税(口座振替)の場合
確定申告期限から1ヶ月後くらいに口座引落しがされるため、自分で納付する必要がありません。
個人事業者の方にはお勧めしております。
e-Taxから又は申込書を国税庁HPからプリントアウトして申告先の税務署に署名・押印済みの書類を郵送して申し込みをします。
②インターネットバンキング(クレジットカード納付を除く)の場合
電子申告完了後に、e-Tax上のメッセージボックスに届く「納付情報登録依頼」というメッセージのリンクから納付手続きを行えます。
クレジットカード納付は別サイトから必要情報を入力して行います。
以上になります。
今回お伝えしたかったのは、確定申告書は2月16日前からでも提出できるということです。
2月16日まで待たなくて大丈夫です。
弊所に確定申告のご相談とご依頼をいただく際には、年内をお勧めしています。
早期の適正な申告と納税に是非ともご協力をお願いいたします。